大台ケ原山

【概要】

�T所在地	奈良県、三重県
�U訪問日時	平成２５年【２０１３年】０５月１７日(金曜日)
�V天候	晴れ
�W標高	日出ケ岳　 　[　１，６９４．９m　]
�X登下山コースと所要時間	登山口（０５：１５）→１．９�q→（０６：０１）日出ケ岳（０６：０７）→３．４�q → （０７：４２）大蛇�ｰ（０８：０３）→３ ．１�q →（０９：３２）登山口 　*　上記ルート図 　*　表示距離についての注記
�Yその他	《１》コースの最大高低差〜≒３２５m 　《2》日程〜　日帰り 　《3》同行者〜　単独 　《４》前夜泊〜　大台ケ原駐車場車中泊

【詳細】

　山の頂に上がれば眼下に遠州灘が、そして近くには幾重もの山並みの連なりを見ることができ、大峰山系の峰々はもちろんのこと、はるか遠くには、御嶽山、木曽駒ケ岳、恵那山なども遠望できた。大蛇�ｰからは眼前に巨大な断崖絶壁の蒸篭�ｰの威容と深山の渓谷を観賞できた。緩やかな丘陵地は、正木峠付近の例外はあるものの、豊かな混交林に恵まれているように思えた。もちろん若葉の新緑の美しさには心惹かれ、鳴き声の違ういろいろな小鳥達が楽しそうに合唱していた。キツツキのドラミング音も時折聞こえた。ニホンジカの姿も見えた。だけでなくその鳴き声も良く耳に入った。この時期ツクシシャクナゲやアケボノツツジも咲き始め、周囲の景色に彩りを添えてくれていた。登山道も良く整備されていて歩きやすかった。
　この東大台コースは、心癒されるエリアだと思う。
　今日みたいに良く晴れた日に時間を気にせず、所々で寝そべっては大自然の息遣いに身を委ねられたら至福の時を過ごせるに違いない、としみじみ思った。

　だが一方に於いて、登山道脇に設置されている啓蒙用掲示板によって、この山が森林としての衰退の道をたどっている現実を教えられユーウツな気分にもなった。苔むす森林の復元再生を合言葉に関係者の方々が試行錯誤で多大な努力をされているのだが、小生にはその試みが絶望的に思われた。というのも林床を埋め尽くしているミヤコザサの間のどこにも針葉樹、落葉樹の若木が一本も無いのだ。後継ぎが育っていないのだ。ということは今の立木の寿命が尽きたら、だんだんとこの大台ケ原のすべての森林がいつかは現在の正木峠のトウヒ白骨林みたいになってしまう、と想像せざるを得ない。全てではないのだろうが森林も悠久の時の流れの中で滅びてなくなることもあるのだということを実感し、憂鬱な気持ちになったが、最後には自然の摂理として受け入れることが出来た。

　帰ってから上北山村発行の観光パンフに、「もうひとつのエリア“西大台”は、“モスフォレスト”と呼ばれる苔の多い森や広大なブナの原生林が広がり…………」とある。小生好みのスペースみたいだ。後日訪ねてみよう。　

【写真記録】

☆☆　桃源郷　☆☆



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